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歯の磨きすぎもよくない?ブラッシングをしすぎるリスク

歯の磨きすぎもよくない?ブラッシングをしすぎるリスク
医療法人社団ハーツデンタルクリニック 院長(歯科医師、歯学博士)監修
監修者 歯科医師 永橋克史 ハーツデンタルクリニック西白井駅前の院長。城西歯科大学(現 明海大学)卒業。仕事でうれしい時は思うような治療ができ、患者様に喜ばれ、お礼を言われたとき。
ハーツデンタルクリニック西白井駅前
監修者 歯学博士 高田耕司 日本歯科麻酔学会認定医、歯学博士。麻酔での無痛治療を得意としている。
ハーツデンタルクリニック八千代中央駅前
監修者 歯学博士 加瀬武士 ハーツデンタルクリニック谷塚駅前の院長。日本大学歯学部歯学科卒業。補綴学を専門分野としている。
ハーツデンタルクリニック谷塚駅前
歯磨きは虫歯・歯周病予防の基本であり、お口の中の衛生状態を保つ上で何よりも重要なものなので、不十分になることは絶対に避けるべきです。ただし同時に、磨きすぎもよくないことをご存知でしょうか?ここでは過剰に歯磨きをしてしまう「オーバーブラッシング」についてリスクや対処法などを詳しく解説します。

 

オーバーブラッシングとは?

 

歯を磨きすぎてしまうことを「オーバーブラッシング」と呼びます。オーバーブラッシングは、口腔ケアへの意識が高い、真面目な人ほど陥りやすい悪習慣だといえます。

 

歯磨きは歯に付着した汚れを落とすことが目的なので、磨きすぎる分には問題がないようにも思えますが違います。もしかしたら、食器や台所のシンク、お風呂場の浴槽なども時間をかけて一生懸命磨かれているかもしれませんが、それと歯磨きを同じように考えることはとても危険です。

 

その一方で、口腔ケアへの意識が低い人もオーバーブラッシングになる傾向があります。これは「短時間で歯磨きを終わらせたい」という意識が働くからです。例えば、朝は学校や仕事に行く準備があるため、なかなか歯磨きに長い時間をかけられません。そこでとってしまう行動が、オーバーブラッシングです。歯列全体を強圧でゴシゴシと磨けば、なんとなく汚れも落ちたように感じますが、そうした磨き方を昼も夜も行うと、いよいよオーバーブラッシングによる悪影響が現れます。

 

オーバーブラッシングのデメリット

 

歯を磨きすぎると、どのような悪影響が現れるのでしょうか。ここでは、オーバーブラッシングによって起こるデメリットについて説明します。

 

エナメル質が削られて知覚過敏になる

 

私たちの歯の表面を覆っているエナメル質は、人体で最も硬い組織です。そう簡単に壊れることはなく、一生涯使い続けることも可能です。そのため、研磨剤と硬い歯ブラシでゴシゴシと強圧で磨いている人も少なくないのですが、実際は表面に傷がつきます。オーバーブラッシングを毎日何度も行い、それを数年間にわたって続けていると、さすがのエナメル質も削られていってしまうのです。

 

そして、いわゆる“摩耗”という現象が起こって歯質が薄くなり、歯の表面と神経が分布している象牙質との距離が近づくことで「知覚過敏」の症状が現れるようになります。「虫歯もないのに最近、冷たいものがしみるようになった」という方は、もしかしたらオーバーブラッシングが原因かもしれません。

 

歯茎が下がって見た目が悪くなる

 

歯磨きは基本的に歯ブラシの毛先を歯の表面、もしくは歯と歯茎の間の溝に当てる行為です。やわらかめの歯ブラシを使って歯茎を軽くマッサージする程度で十分で、強圧でブラッシングすることは絶対におすすめできません。オーバーブラッシングが習慣化している人は、無意識のうちに歯茎までブラッシングしており、気付いたら歯茎が下がっていることも少なくないからです。

 

歯茎が下がると歯が伸びたように見えて、見た目が悪くなります。しかも、一度下がった歯茎はもとに戻せないため、口元のコンプレックスを抱えることになります。

 

歯根が露出して虫歯リスクが上昇する

 

歯茎が下がると、歯の根の部分である歯根面が露出します。歯根面にはエナメル質が存在しておらず、歯の頭の部分である歯冠部ほど丈夫ではありません。虫歯菌が作る酸への抵抗力も低く、虫歯リスクが大きく上昇します。

 

オーバーブラッシングによるダメージへの対処法

 

オーバーブラッシングによってダメージを受けた歯は、次のような方法で症状を改善できます。知覚過敏になったり、歯茎が下がったりなどの症状が出ている方は、ぜひ、参考にしてください。

 

フッ素塗布による歯質強化

 

オーバーブラッシングによる摩耗や傷は、比較的軽度であればフッ素塗布で対応できます。高濃度のフッ素ジェルによって歯の再石灰化作用が促進され、歯質が強化されます。摩耗や傷による影響をなくすためには、フッ素塗布を歯科医院で定期的に受けるだけでなく、歯を磨く際にフッ素入り歯磨き粉を毎日使うことをおすすめします。

 

レジンによる修復治療

 

オーバーブラッシングによるダメージが大きい場合は、レジン(プラスチック材)などを用いた修復治療が有効です。虫歯のような感染症ではないため、歯を大きく削る必要はありません。形を整えるために少し削ることもありますが、その量は最小限に抑えられます。オーバーブラッシングで損傷した歯質をレジンで補うことで、知覚過敏の症状がなくなり、見た目もよくなります。

 

歯磨きの正しい方法と目的

 

オーバーブラッシングの習慣がある方は、改めて歯磨きの正しい方法と目的について確認するとよいでしょう。ここでは、オーバーブラッシングになっている方に向けて、歯磨きの適切な時間・回数や正しい磨き方などについてご紹介します。

 

歯磨きの適切な時間・回数

 

歯磨きは、適切な時間と回数、方法を意識することが大切です。長時間ていねいに歯磨きすることでオーバーブラッシングになってしまう方も、短時間で歯磨きを済ませようとしてオーバーブラッシングになってしまう方も、まずは次の時間と回数を目安にして歯磨きをしてみてください。

 

■オーバーブラッシングになっている方の時間と回数の目安
時間:3~5分程度
回数:3回程度(毎食後)

これは、あくまでオーバーブラッシングになっている方の目安となる時間と回数です。正しい歯磨き方法を身に付けている方なら、1回あたり10分程度のブラッシングをしても歯の摩耗は起こりません。間食を含めた食事を3回以上行う方は、それ以上の回数、歯磨きをしても問題はありませんので、その点はご注意ください。

 

歯の正しい磨き方

 

オーバーブラッシングを改善する上で最も重要なのは「正しい磨き方」の実践です。歯磨きの仕方が正しければ、長い時間かけたとしてもオーバーブラッシングにはなりません。

 

歯ブラシは「ふつう」か「やわらかめ」を使い、毛先が広がらない程度の圧力で歯に当ててください。小刻みに振動させるように歯ブラシを動かし、1歯1歯ていねいに磨いていくことで汚れをやさしく、効率よく落とせます。

 

歯磨きの目的/歯磨きで落とすべき汚れ

 

歯磨きの目的は、食べかすや歯垢を取り除くことです。その目的を見失うと、適切な方法でブラッシングできなくなります。そもそも食べかすや歯垢は、それほど強く磨かなくても除去できる汚れだからです。

それ以外の歯石やステインなどは、歯ブラシによるブラッシングでは落とせませんのでご注意ください。そうした汚れは、口腔ケアの専門家である歯科衛生士に任せましょう。歯科医院のクリーニングやスケーリング(歯石取り)なら、安全にそれらの汚れを除去できます。

 

歯の磨きすぎを予防する方法

 

歯の磨きすぎは、無意識のうちに行っている人が大半です。完全に習慣化してしまっているため、専門家による介入が必要となるケースも多くあります。そこで、おすすめなのが歯科検診・メンテナンスのための定期的な歯科医院の受診です。

 

歯科医院の定期検診では、必ず歯科衛生士によるブラッシング指導が入るので、その都度、歯磨きの仕方を修正できます。歯磨きの仕方が自己流になっている人ほど、よい効果が得られるでしょう。オーバーブラッシングをしっかり直したい、虫歯・歯周病予防を徹底したいという人は、3ヶ月に1回くらいの頻度で定期検診を受けることをおすすめします。

 

まとめ

 

歯磨きは“やらなさすぎる”ことはもちろん、誤った方法で“やりすぎる”と重大な悪影響が現れます。大切なのは正しいブラッシング法を身につけ、適切な時間・回数で歯磨きをすることです。オーバーブラッシングになりがちな人は、今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ、正しい磨き方を試して、習慣化できるよう努めてみてください。

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